
やあ、君。
ラブラドールレトリバーのちゃいだよ。
。別に待ってたわけじゃないけど、今日はあまりおしえてもらえない犬のしつけについて話してあげる。それは、「犬に教えない方がいいしつけ」だ。

君たち人間は、犬を迎えるとすぐに何かを教えたがる。
お座り、お手、吠えろ、ジャンプ。
できると嬉しいのは分かるよ。
でも、それが本当に犬との生活に必要かは別の話なんだ。

勘違いしないでよね。
全部が絶対に悪いわけじゃない。
ただ、優先順位を間違えると、あとで面倒なクセになる。
今日はその話を、僕が少し上から教えてあげる。

犬に教えるべきなのは、かわいい芸より生活の安全だよ。
危ない時に止まる。
呼ばれたら戻る。
口に入れたものを離す。
そういうしつけの方が、僕たちの命を守るんだ。

まず一つ目は、お座りだね。
犬のしつけといえばお座り。
そう思っている人は多い。
でも僕から言わせると、お座りは基本というより、かなり芸に近い。

散歩中に道路へ飛び出しそうになった時、必要なのはお座りじゃない。
その場で止まることだよ。
お尻を地面につけるより、動きを止める方が大事なんだ。
待てや止まれの方が、ずっと実用的だね。

しかもお座りは、場所を選ばず出やすい。
雨上がりの泥の上。
病院の床。
汚れた公園の地面。
君が望んでいない場所でも、僕たちは座ることがある。

なぜなら犬は覚えるからだよ。
座ったら褒められた。
座ったらおやつが出た。
座ったら人間が喜んだ。
それなら、座れば得をすると思うのは自然じゃない?

君は「なんでそんな所で座るの」と言う。
でもそれは、君が座ることを良いこととして教えた結果なんだ。
僕たちは人間の都合で、地面の清潔さまで判断しているわけじゃないからね。

お座りを教えるなら、それだけで満足しない方がいい。
本当に大事なのは、待て、おいで、止まれ。
お座りできる犬より、危険な場面で止まれる犬の方が強い。
これは覚えておいた方がいいよ。

二つ目は、お手だね。
これは正直、かなり人間向けの芸だと思う。
犬の生活の中で、前足を人間の手に乗せる必要はほとんどない。
まあ、君が喜ぶから付き合ってあげているだけだよ。

問題は、お手を覚えた犬が、前足を出せば人間が反応すると学ぶことなんだ。
犬にとって反応は報酬になる。
声をかけられる。
見てもらえる。
笑ってもらえる。
これだけでも十分、行動は強くなる。

だから、ご飯が欲しい時。
遊んでほしい時。
散歩に行きたい時。
黙って前足を出してくる犬になることがある。
君はかわいいと思うかもしれないけど、犬からすれば要求のボタンなんだ。

しかも前足は、君が思うほどきれいじゃない。
外を歩く。
土を踏む。
草むらに入る。
その足を膝や服にポンと置かれる。
白いズボンなら、なかなか悲惨だね。

お手ができること自体は悪くない。
でも、それが要求行動になったら少し面倒だ。
教えるなら、勝手に前足を出した時には反応しすぎない。
合図がある時だけ行うようにした方がいい。

僕から言わせると、お手より足拭きに慣れる方がずっと大事だよ。
散歩の後に足を触られても嫌がらない。
爪切りの時に落ち着ける。
そっちの方が生活では役に立つ。
かわいいだけの芸とは違うんだ。

三つ目は、吠えろだね。
これは本当に気をつけた方がいい。
犬にとって吠えることは、ただの音じゃない。
警戒、要求、興奮、不安。
いろいろな感情が混ざった行動なんだ。

もともと犬の祖先は、仲間に危険を知らせたり、距離を取らせたりするために声を使ってきた。
だから吠える行動は、僕たちにとってかなり本能に近い。
それを芸として強化するのは、少し危ういんだよ。

君が「吠えろ」と言う。
僕がワンと吠える。
君が笑う。
褒める。
おやつをくれる。
すると犬は、吠えたら良いことが起きると覚える。
ここまでは単純だね。

問題は、その後だよ。
来客が来た時。
ご飯が欲しい時。
遊んでほしい時。
構ってほしい時。
犬は考える。
吠えたら、また人間が反応するかもしれないってね。

特に集合住宅では、これはかなり面倒だ。
犬に悪気はない。
でも隣の部屋の人からすれば、ただの騒音だ。
犬のかわいい芸が、人間社会では迷惑になることもあるんだよ。

だから本当に教えるべきなのは、吠えろより静かにだね。
吠えることを増やすより、落ち着くことを教える。
ハウスで休む。
合図で静かにする。
その方が、君との生活はずっと平和になる。

四つ目は、ジャンプだね。
子犬のころは確かにかわいい。
小さな体でぴょんぴょん跳ねると、君たちはすぐ笑う。
でもね。
その笑顔が、犬にとっては報酬になるんだ。

犬は成長する。
小型犬でも勢いがあれば危ないし、ラブラドールみたいな大型犬ならかなりの衝撃になる。
服は汚れる。
荷物は落ちる。
子供や高齢者なら転ぶこともある。

犬にとってジャンプは、興奮や近づきたい気持ちの表れだ。
顔に近づきたい。
手元の物を見たい。
早く構ってほしい。
そういう気持ちが、足に出てしまうんだよ。

でも人間社会では、飛びつかない犬の方が歓迎される。
犬好きな人ばかりじゃない。
大きな犬が近づくだけで怖い人もいる。
だからジャンプを芸として教えるのは、あまりおすすめしない。

さらに、ジャンプは足腰にも負担がかかる。
若いころは平気でも、滑る床で繰り返せば関節に響くことがある。
犬は楽しいと自分で止めない。
だから君が止める仕組みを作る必要がある。

教えるなら、飛ぶより落ち着いて近づくこと。
四本足を床につけて挨拶すること。
飛びついた時は反応せず、落ち着いたら褒める。
その方が、犬にも人にも優しいしつけだね。

五つ目は、フード頼みのしつけだよ。
これは少しジャンルが違うけど、とても大事だ。
最初におやつを使うこと自体は悪くない。
むしろ、行動を覚えるきっかけとしては分かりやすい。

犬は、行動の直後に良いことが起きると、その行動を覚えやすい。
座ったらおやつ。
戻ったらおやつ。
離したらおやつ。
これは合理的な教え方だよ。
問題は、その先へ進まないことなんだ。

いつまでもおやつを見せないと動かない。
手に何もないと無視する。
袋の音がした時だけ反応する。
それは君の言葉を聞いているんじゃない。
おやつを見ているだけなんだ。

本来は、最初はフードで覚える。
次に褒める。
遊ぶ。
なでる。
生活の流れの中で自然にできるようにする。
そして少しずつ、おやつの回数を減らしていく。

最終的には、おやつがなくてもできる状態が理想だよ。
おやつは入口。
ゴールじゃない。
ここを間違えると、犬は「報酬が見えないならやらない」と学んでしまう。

今日のまとめだよ。
お座り。
お手。
吠えろ。
ジャンプ。
フード頼みのしつけ。
どれも完全に悪ではない。
でも、最初に必死で教えるほど優先順位は高くないんだ。

本当に大切なのは、待て、おいで、離せ、ハウス、落ち着くこと。
かわいい芸より、安全に暮らせること。
君がそれを分かってくれたなら、僕との生活も少し良くなるかもね。

別に期待しているわけじゃないけど。
でも、君がちゃんと考えてくれるなら、僕も少しは協力してあげるよ。
勉強になったなら、いいねくらい押していってよ。
それじゃあ僕は、ご飯の時間だから。
また次の動画で会おうね。









